2006年01月13日

『スタンドアップ』

スタンドアップ 特別版

監督:ニキ・カーロ
出演:シャーリーズ・セロン、フランシス・マクドーマンド、ショーン・ビーン
   リチャード・ジェンキンス、ウディ・ハレルソン、シシー・スペイセク

加入しているプロバイダーの懸賞で、試写会に当たったので見に行ってきました。
この映画のストーリーにも興味もあったし、それより何よりショーン・ビーンが見られるのが楽しみだったのですが。

ところが、上映が始まったとたん、そんなついた浮ついたついた気持ちはどこかへ吹っ飛んでしまいました。
テーマが非常に重い作品だという事は、言うまでもありません。
実話を元にしているうえに、あの訴訟社会のアメリカでも、当時はまだほとんど例の無かったセクハラ裁判を題材にしているのですから。
しかも、ヒロインのジョージーは2人の子を持つシングルマザーで、上の子のサミーに至っては彼女が10代の時に生んだ父親の分からない子。
そんな彼女がたった一人で自分の働いている会社を訴えようとしても、
もともと女性が自分達と同じ職場で働くことを疎ましく思っている男達が協力などしてくれるはずもないし、同僚の女性達はそんな男達の報復を恐れて、彼女の味方にすらなってくれない。
そんな状況の中でも彼女を支えてくれたのが、彼女の両親なんだよね。
特に父親は、子連れで戻ってきた娘を心よく思わず、2人の子供を育てる為にジョージーが自分と同じ鉱山で働くことに反対すらしていたのに、
誰からも助けて貰えず一人孤独な戦い続ける娘を見て、そっと手を差し伸べるシーンには、思わず涙が出てしまいました。

ラスト近く、ジョージーがずっとひた隠しにしていたサミーの父親が誰なのかという事が明らかになった場面は、同じ女性として見ているのが辛かったです。

さて、ヒロインのジョージーを演じたシャーリーズ・セロン。
煤で顔を真っ黒にしても、やっぱり彼女は美しい!
オスカーを受賞した「モンスター」よりも、今作のジョージー役の方が彼女には合っているような気がします。
ただしこれに関しては、私が個人的に「モンスター」という作品を、どうしても好きになれないからかもしれないけれど。
また、ジョージーの親友を演じたフランシス・マクドーマンドとその恋人を演じたショーン・ビーンも、出番はさほど多くはないけれど、とても印象的でした。
他の作品では悪役を演じることの多いショーン・ビーンだけど、今回は病に倒れた恋人を優しく見つめる姿とか、ジョージーの息子のサミーを静かに諭すシーンとか、
普段、スクリーン上ではあまり見ることの出来ない表情が見られて、本当に良かったです。
これを期に、もっとこのような作品に出演してくれるといいのだけれど。

最後に、今ではセクハラを防止する為に会社が負う責任というのはしごく当たり前のことなのでしょうが、この映画で描かれている1980年代後半では、まだまだセクハラに対する意識が薄かったのですね。
この作品のジョージーのような人達がいたおかげで、以後の女性達の働く環境が少しでも恵まれたものになったのだと思うと、頭の下がる思いです。
posted by こた at 01:49 | ☁ | Comment(5) | TrackBack(9) | movie>ショーン・ビーン
この記事へのコメント
はじめまして
私も試写会でスタンドアップ観ました。予想以上に重い話だったし、見ていて悔しくてずっと涙が止まりませんでした。彼女のような人がいたから今の社会があるんですね。私も彼女のように強くありたいです。
Posted by めそ at 2006年01月13日 17:29
劇場で予告を見た時から重そうな感じがしてたけどやっぱり。。
モンスターもちょっとズーン、だったのでこれはパス^^;
こたちゃんみたいに試写会が当れば行くけどね(笑い)
Posted by ikemitu at 2006年01月13日 19:15
>めそ様

トラックバック&コメント、有難うございます。
この映画の元になった話ですが、最終的に決着したのは1995年だったそうです。
ごく最近の話だったのには、驚いてしまいました。
私も主人公のジョージーのように強くありたいとは思いますが。。。
なかなか難しいですね(>_<)


>ikemituさん

重い話、苦手だって言ってたものね。
でも「モンスター」と違って、ラストが意外に爽やかなの。
内容は重いかもしれないけれど、見る価値はあると思うよ〜☆
Posted by こた at 2006年01月14日 14:59
初めまして、リオ&ヘンリクです。
火曜日 いち早くスタンドアップ見てきました。

主人公の現状を聞いて、「モンスター」の彼女みたいに かすかな光も見えず 地に落ちていくだろうと思って見てたけど、虐げられても 愛する人から誤解されて 孤独な存在になっても 勇気を振り絞ってここから立ち上がろうとする気持ちを持って闘う姿に 感動しました。

また、孤独な主人公を 陰ながら支える
グローリーも良かったし        その恋人?のカイルが 父親のような包容力のある温かい目で、アバスレ女だと(母親)を罵倒されて信じられなくなって傷ついてやけになっている主人公の息子を、『 君の母親はそうじゃないよと 直接言わずに 考えさせるような言葉で諭す』 このシーンにも感動しました。

ショーン・ビーンは 悪役顔だから
悪役だけしかできないと思ってたけど、
こんなに温かい 父親のような 包容力のある男の人の顔にもなれるんですね!
惚れました。 格好いいー。


Posted by リオ&ヘンリク at 2006年01月19日 11:06
>リオ&ヘンリク様

はじめまして。コメントありがとうございました。

確かに同じシャーリーズ主演作品でも、
この「スタンドアップ」と「モンスター」では、全く毛色が違いますよね。
見た後に心に深く残るのは「スタンドアップ」の方かな、と思っています。

それと・・・・
カイル役のショーン・ビーンを気に入って頂けたようで、
ショーン好きとしては嬉しいかぎりです^^
実生活でも3人の娘さんがいるので、
カイル役の方が彼の素に近いのかもしれませんね。
Posted by こた at 2006年01月27日 13:39
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