2005年05月28日

『 死国 』

死国

監督:長崎俊一
出演:夏川結衣、筒井道隆、栗山千秋、根岸季衣、佐藤允、大杉漣

昨日、UP予定にこの『死国』を入れていたので、早速感想なんぞを書いてみようと思います。

この作品はかなり前にも見ているのだけど、事前に原作を読んでいたせいか「何かイマイチだな...」と思ったものでした。
ところが、最近になって「もう一回観てみようかな??」と思い直したので、早速DVDを借りてきました。

初めて観た時は「キャストがどうもねぇ...」って感じでしたが、今になってみると、
そんなに悪いキャスティングでもなかったのね。
先に原作を読んでしまったせいで、自分の中でイメージが出来上がっていたのが悪かったのかも。
今観てみると、主人公の比奈子役は夏川結衣にピッタリだし、黄泉の国から甦る莎代里役の栗山千秋は、劇場映画初出演とは思えないくらい堂々としているし。

ラスト近く、莎代里が比奈子に向って、「なんで自分だけが大人になれなかったの?自分も大人になって、文也君を愛したかった。比奈ちゃんが羨ましい」と言うシーンがあるのだけど、思わずジーンときてしまいましたよ。
あのセリフがなければ莎代里は単なる化け物で終わっていたんじゃないか、と思ったりしました。

それから、根岸季衣のキレた母親っぷりが見事ですね。「愛する娘に生き返って欲しい」と言う一心で娘を甦らせようとするのではなく、「特別な力を持つ血筋を、私の代だけで終わらせる訳にはいかない。その為には娘を甦らせるしかない」と考えるような人に育てられたのだから、娘の莎代里も気の毒ですね。もっと普通の感覚で育てられたなら、きっと早くに死ぬ事もなかっただろうし。
まぁ、結局この母親は自分で自分の首を絞めるような結果になってしまいましたが、それについては自業自得なんじゃないでしょうか。

惜しむらくは、大杉漣が演じた莎代里の父親が、あまりストーリーに絡んでこなかったことかな。原作ではラストに莎代里の父親の見せ場があるのですが、映画ではあっさりと死んでしまったのが残念でした。

あと、どうしても好きになれないシーンが、一つだけがあるんですよ。
最後は比奈子が石鎚山に向かって手を合わせるシーンで映画は終わりますが、この終わり方だけはどうもねぇ...
映画の中で「石鎚山は浄化された死者が行く場所」という説明があるけれど、文也は比奈子の為に莎代里と共に逝ったのだから、その文也が莎代里と一緒に石鎚山に居るとは思えないのよね。もし石鎚山に登ることが出来たとしても、それは文也だけだろうし。
莎代里の文也を思う気持ちは純粋だったにしても、その思いが文也を苦しめてきたのだから、死んでもなお莎代里と一緒に居るとなると、結局文也は過去から逃れられなかったって事になるんじゃないのかな。
そう考えると、あのラスト・シーンだけは「もっと、どうにかならなかったの?」と思ってしまうのです、私は。

と、色々書いてみましたが、最後にもう一つ。
この作品、ジャンルでいうとホラー映画なんだよね。劇場公開当時は「リング2」と同時上映だったし。
でも映像的に怖いという作品ではないので、スプラッター系のホラーが好きな人だと退屈かもしれないです(;・∀・)
posted by こた at 00:43 | ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | movie>邦画:さ〜と
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